決意表明かな?

今日は、あまり具体的な事が書けない1日でした。(謎) これが原因と言う訳ではないですが、週に1回のペースで日記が遅れていますね。う〜ん、なんでかな??? せっかくなので、襖の話を書きますね。
集合住宅、特に、高層マンションにお住まいの皆さん、皆さんのお家にある襖に骨は有りますか?(と、唐突に尋ねてみる)
多くの場合、建物の軽量化を図る為に、襖や畳の心材に発泡スチロールを使っていると思います。畳の事は良く分らないのですが、発泡スチロールの襖は基本的に使い捨てで、張替ができません。理由はいろいろあります。もし張替えるとしたら、縁が外れないので通常の張替ができず、戸襖のような張り方をするのですが、古い紙が剥がせないので上に重ねて張らねばならず、シミが浮いてくる可能性が高くなります。それをさける為、浮け(上張りを浮かす為の下張り)をかけて、張る方法もあるのですが、どちらにせよ、骨が無いので紙の引きに耐えられず、反ってしまうのが最大の理由です。
ところが、最近の景気状況では、そう簡単に新調できる訳ではないので、可能な限り張替えでと仰るお客さんも多くなってきました。本当は、最初から張替え可能な普通の襖が入っていれば問題ないのですが、いまさら言っても仕方ないので、理由を説明して、張替えではなく新調をお奨めしてきました。しかし、最近は上記のような事実を告げずに*1、簡単に張替えを受ける業者も増えています。安いからといって張替えをしても、反ってしまって使い物にならなくなり、新調する事になったら意味が無いですよね。うちは組合の事務局をしている関係で、消費者センターから、その手の苦情がよく来るんですよ。
では、本当に張替えが不可能化といえば、下地の痛み具合によりますが、襖の状況によっては、張替えが可能な場合も有ります。ただし、その時は、紙の引きのバランスを取る為、両面を張替えなければいけませんし、紙の種類による引きの強さを考えて、濡らし具合を調整するなど、高度な技術を要します*2
消費者センターへの苦情が増えたのも、私たちの組合や技能士たちが、表具についてもっと知って頂くような活動を怠ってきたからだと反省しています。一般の皆さんが、もっと襖や表具について詳しくなれば、業者選びも簡単になりますよね。その為の情報発信の場にする為に、うちの店のサイトを立ち上げたんだから、こういう情報も、もっと発信しなきゃダメですね。頑張って、サイトの更新をしなきゃ。

*1:仕事欲しさか、知らないのか分りませんが……

*2:通常の張替よりも技術料が高くなるケースもあります