大阪国際空港の環境対策費

今日の産経の夕刊に以下のような記事*1が出ていました。

伊丹空港環境対策費 乗客負担も検討

国交相自治体と協議へ」

伊丹(大阪国際)空港の騒音対策問題で、北側一雄国土交通相は19日の閣議後会見で、環境対策費を乗客に負担させる案について、「地元と協議する必要がある」と述べ、検討課題に含める意向を示した。ただし「具体的な内容はこれから」としており、地元自治体の負担を増やす案も含めて費用負担のあり方を見直していく方針。

国交省では、伊丹を、国が管理する第一種から、第二種もしくは第三種に格下げして地元自治体に費用負担させる案を検討中。ただし、大阪府など地元自治体の反発が予想されるため、現在年間78億円の環境対策費を乗客に転嫁させることで国の負担を減らす案についても検討する。

(平成16年10月19日付 産経新聞大阪版夕刊 13面)

また、YOMIURI ON-LINE によると、関空で国際線を利用する際に支払う空港施設使用料のように、運賃とは別に利用者が負担する方法を検討していて、伊丹の年間環境対策費(78億円)を年間旅客数(約1800万人)で割った500円弱をベースに検討しているそうです。
空港施設使用料として一定の金額を利用者が支払う事自体は反対しませんが、国が支払う環境対策費の肩代わりをさせられるというのなら絶対に反対です。
なぜなら、大阪国際空港(伊丹空港)って、来年の春から B747-400 を除く3発・4発機は来なくなるし、B747-400 だって再来年の春には来なくなるんでしょ。それに YS-11 の代替ジェット枠も段階的に削減するし、長距離便も縮小する訳だから、年間利用者数が落ち込んじゃいますよね。そうなると1人500円の負担では環境対策費が賄えなくなるかも知れない訳で、将来的には一人当たりの負担が増えるか、やっぱり第二種・第三種空港への格下げ話が出てくるんじゃないですか?
うちなんか、JR の駅の真横で、踏切の音と電車の音が始発から終電までうるさいし、国道も目の前だから、トラックの騒音が24時間続いてるけど誰も何も補償してくれませんよ。確かに飛行機の騒音ってトラックや電車や踏切の音よりもかなりうるさいのはわかるけど、離着陸時間もかなり制限されてるし、飛行機自体も改良されて以前より静かになってますよね。これは言っちゃいけない事かもしれないけど、実際に大阪国際空港(伊丹空港)が無くなったら、困るのは環境対策費で補償金を貰っている人達なんじゃないかと思っちゃうくらい優遇されてると思うんだけどなぁ……*2。街中の空港は大阪国際空港(伊丹空港)だけじゃないし、生まれた時からジェット機が飛んでた世代も増えているんだから、そろそろ環境対策費も削減する方向で検討し始めても良い時期だと思うのですが如何でしょう? それとも、環境対策費に託けて、関西国際空港(関空)を救済する為の大阪国際空港(伊丹)への嫌がらせですか?
東京国際空港(羽田)と新東京国際空港(成田)は上手く共存しているのに、どうして大阪国際空港(伊丹)と関西国際空港(関空)は共存できないんでしょうね。

*1:著作権法上正当な範囲の引用と考えていますが、問題が有ればお知らせ下さい。

*2:今まで支払ってきた環境対策費で周辺のかなりの土地を買収する事だって出来ただろうに……。