第41回 表装美術展(最終日)

昨日(13日)から神戸の兵庫県民会館で開催されている「第41回 表装美術展」に行ってきました。

この「表装美術展」は、うちの店が加盟している兵庫県表具内装組合連合会の主催で、毎年9月中旬から下旬にかけての2日間、神戸の兵庫県民会館2階「県民アートギャラリー」で開催される表具表装作品*1の展覧会です。うちの店は第1回から毎年欠かさず参加しており、今年は5点の掛軸と1点の屏風を出品しました。以下にうちの店から出品した6作品を写真を添えて御紹介しますね。*2

第41回 表装美術展 特別出品作品

第41回 表装美術展 特別出品作品
作品概要作品写真
分類軸装(本袋表具)中川智子宝塚市長 書 「生きる」
筆者宝塚市中川智子
図題書「生きる」
制作者宏精堂 家門表具店 家門潔

第41回表装美術展開催にあたり、宝塚市中川智子氏 に書いて頂いた「生きる」を本袋表具に仕立てました。

映画「阪急電車 片道15分の奇跡」には出てこないけど、原作の小説「阪急電車」で重要な役割を果たす武庫川河川敷の「生」のオブジェをイメージして、水の模様の裂で仕立てました。

第41回 表装美術展 出品作品

第41回 表装美術展 出品作品 (作品番号:7)
作品概要作品写真
分類軸装(本袋表具)合作(2名) 書 「君が代」
筆者合作(2名)
図題君が代
制作者宏精堂 家門表具店 家門潔

一文字を緑色に染めてみました。額装用の裂を使ったので、少し違った趣が出ています。

第41回 表装美術展 出品作品 (作品番号:8)
作品概要作品写真
分類軸装(幢褙表具 行の行)北野光庵 書 「寿」(箔下間似合い)
筆者北野光庵
図題書「寿」
制作者宏精堂 家門表具店 家門潔

箔下間似合いに金泥で書かれた本紙なので扱いが難しいのですが、本紙の雰囲気を活かしつつ三段表具にまとめました。

第41回 表装美術展 出品作品 (作品番号:9)
作品概要写真作品
分類軸装(幢褙表具 行の行)耕敬 画 「山桜」
筆者耕敬
図題画「山桜」
制作者宏精堂 家門表具店 家門潔

中廻しに花模様の裂を用い、早春をイメージして淡い色の掛軸に仕上げました。

第41回 表装美術展 出品作品 (作品番号:12)
作品概要作品写真
分類軸装(上下明朝表具)笠坊蘭斎 画 「朱竹」
筆者笠坊蘭斎
図題画 「朱竹」
制作者宏精堂 家門表具店 家門秀行

本紙は祖父(家門猛)が額装用に裏打ちをしていた未完成品を掛軸に仕立て直しました。

もともと祖父が額に仕立てようとしていたので、額をイメージして上下明朝表具に仕立てました。

第41回 表装美術展 研究作品

第41回 表装美術展 研究作品
作品概要作品写真
分類屏風(三曲隅切り屏風)三曲隅切り屏風
筆者なし
図題本鳥の子紙(和紙)
制作者宏精堂 家門表具店 家門秀行

兵庫県表装技能研究会の課題作品です。

以上が、うちの店から出品した作品でした。
御来場頂きました皆さん、本当に有難う御座いました。来年度も開催のご案内をこの日記などでする予定ですので、是非とも会場へお運び下さい。

*1:掛軸・額・巻物・折り本・屏風・襖・衝立など

*2:今年も記録として全作品を撮りましたが、個々の作品の掲載には各制作者の了承を頂かなくてはならないので、残念ながらうちの店から出品した作品しか御紹介できません。