七夕?

世間一般では七夕っぽい行事をしているようですが、皆さんはどうされましたか?
今日の近畿地方は梅雨の中休みで雨こそ降りませんでしたが、概ね天気が悪く、星空を見上げるには条件が悪かったのではないでしょうか? それもそのはず、天保暦*1では今日はまだ水無月(六月)の12日で、七夕まではまだ24日もあるんです。
本来、七夕は旧暦の行事なのに、日付だけを変えずに新暦で行うようになった五節供*2の一つで、梅雨明け後の行事でした。ちなみに今年の七夕は新暦の7月31日です。さらに、今年は閏文月があり、七月が2回あるので、閏の七夕は新暦の8月30日になります。さすがに閏月の行事は行わない事が多いので年に2回も七夕はしませんが……。(笑)
天保暦の七夕は、梅雨明けの後で晴天率も高く、月齢7*3の月*4が夜半前に沈み、郊外に出れば天の川も見え、本当の星祭の雰囲気が楽しめると思います。(国立天文台では天保暦の七夕を「伝統的七夕」と呼び、広報活動を行っているようです。)
今日、似非七夕で残念な思いをした皆さん、今年は本当の七夕を楽しんでみませんか?

*1:明治5年(1872年)まで使われていた、天文学的に世界で最も正確な太陰太陽暦

*2:1月7日の人日(七草の日)、3月3日の上巳(雛祭)、5月5日の端午(子供の日)、7月7日の七夕(星祭)、9月9日の重陽(菊の節供)

*3:旧暦(太陰太陽暦)は月の満ち欠けが基準ですので、日付がほぼ月齢と一致します。

*4:半月(上弦の月)の少し手前くらいです。