方針決定!

今回の掛軸に使う裂

22日に本紙の肌裏打をしたまま、あーでもない、こーでもないと考えてる内に、気が付くと1週間が過ぎてしまいました。とは言え、競技大会*1の搬入まで1ヶ月を切ったので、そろそろ本腰をいれて制作にかからねばまずい状況に陥っています。(笑)
今回の本紙「鞭聲粛々夜渡河」は漢詩とはいえ、「第四次 川中島の合戦*2」を詠んだものですから大和表具に仕立てようと考えました。しかし、本紙の高さが4尺6寸以上あるので、普通の三段に仕立てると床の間に掛けられないほどの高さになりそうです。そこで、まず、我が家の床の間を基準に最大の仕上がり寸法(高さ)を決める事にしました。我が家の床の高さが6尺9寸5分なので、最大の寸法は6尺8寸です。ただ、本紙の幅が狭いのでできるだけ短くしようと考え、6尺6寸(約2m)以下に収めることにしました。次に幅ですが、本紙の幅は6寸ほどしかありません。でも、高さが6尺6寸なので最低でも1尺くらいはないと巻物みたいになってしまいそうです。それに、細長い本紙だと暴れる*3虞もあるので、少し太めの柱をつけてやるほうが良さそうだと考えました。そして、書いてある字が立派なので、茶掛けにも使う事を考えて、様式は「幢褙茶掛け(行の行)」に決定しました。

*1:兵庫県表具内装組合連合会主催の第35回表装美術展と併催される第33回青年技能者技能競技大会。

*2:永禄4年9月9日(1561年10月17日)から10日(18日)の戦いで、信玄と謙信の一騎打ち伝説がある川中島最大の合戦。

*3:左右が後ろの反ったり、前に出てきたりすること。