作品完成!

第33回青年技能者技能競技大会出品作品

週間天気予報では曇や雨のマークが並んでいたし、台風の進路も気になって、いつ仕上げたら良いのかと悩んでいたのですが、実際はほとんど雨も降らず、安定したお天気が続いたから、青年技能者技能競技大会に出品する掛軸を今日中に仕上げてしまう事にしました。
仕上の詳しい工程は3年前の競技大会出品作品4年前の訓練校最終日についての日記を参考にしていただく*1として、今回は作業工程を写真に収めている*2ので、その辺を参考に解説したいと思います。
まだ風帯を作ってなかったので、表掛け*3をしている間に風帯を作るところから始めました。
風帯ができたら表掛けしてある作品の寸法を測り*4、軸棒と八双を作ります。いつものように軸棒はヒバ、八双は杉にしました。
軸棒と八双が出来たら作品を仮張りから外して裏側に蝋を薄く塗りお念珠(数珠)でしっかりと裏擦りをします。裏擦りが済んだら耳すきをして、次は軸棒と八双の取付です。
次の作業工程*5を考えて、いつもは八双からつけるのですが、今回はまだ風帯が完成していなかったので軸棒からつけました軸棒がついた次は八双です八双も無事に付け終えたので、糊が乾くまでに風帯の仕上げにかかりました。
風帯の先に露糸の飾りをつけたら縫い付け位置を決めて、八双を巻くように風帯を縫い付けます。縫い付け終わったら風帯をたたむための折癖をつけて風帯の縫い付けは完了です
あとは鐶を打ち付けて、掛緒巻緒をつけて完成です。細かい部分で完成度に不満もありますが、全体としては今できる事を全て注ぎ込んだ作品になりました。とにかく、搬入までに間に合って一安心です。はてさて、今年の評価は如何なものでしょう?

*1:またまた手抜きです。(笑)

*2:お察しの通り、今日も作業台に三脚を据えて、一人でセルフタイマーやリモートコードを使って撮影しました。

*3:仮張りから一度外して、表裏を逆にしてもう一度仮張りに張る工程です。

*4:表掛けしておくと、実際の仕上がり寸法を測りやすいというメリットもあります。

*5:風帯の縫い付けや鐶の打ち付け。